2009年10月のアーカイブ

『バイト』

『ファッションやデザインの力というものは、
いつの時代も優雅さや満 足感を提供してくれる』

各メゾンは売り上げやIRの向上も兼ねてコレクションに参加し続ける一方で、
ファッションショーを開催するには莫大なコストがかかってしまう。
よってデザイナー達が自社ブランドの運営資金の調達等を理由に、
イメージダウンにならない範囲のコラボレーションや、ライセンス契約
という行為に出る事が多い。

いわゆる『バイト』だ。

adidas by Stella McCartneyやY-3など
少し前迄はスポーツメーカーとデザイナーのマッチングは、
領域が異なる事で、互いに相乗効果を生んだと感じている。

しかし最近はどうだ、
H&Mはカール・ラガーフェルド、ステラ・マッカートニー、コム デ ギャルソンに続き今秋は
あの英国ラグジュエリーブランドの『ジミー チュウ』、
ユニクロもジル・サンダーとコラボ。。。。比較的領域の近い小売りとの協業が目立つではないか。

先日9日、ブランド『ヨウジヤマモト (Yohji Yamamoto)が東京地裁に民事再生法の適用を申請した。
この世界的な不況のあおりで、各メゾンも『背に腹はかえられない』と いったところなのか。。。。

しかし低価格の大量消費メーカーや小売りと、
世界のトップデザイナー達のコラボレーションに自分は違和感を感じる。

先日の連休に、原宿〜表参道のショップを時間をかけてリサーチしてみた。
“やっぱり”21やH&Mは、圧倒的な大混雑
で、早くもそこは原宿の新しい観光スポットのような状態と化している。

一方で、表参道沿いのLOUIS
VUITTON 、CHANEL 、GUCCI、Dior は閑散としていた。
ドルガバの店員は価格帯の見直しがあり、お買い求め易い?価格になり
ましたと笑顔で商品プレゼンをしてきた。

そもそもスーパーブランドっていう定義は何なのか?

『市場に迎合しない』事で、確固たる顧客の囲い込みを実現する事が、
スーパーと冠がついたブランドではないのか?
消費動向の低迷といっても、本来ならばその顧客層達(常連様)には全
く無縁の話しではないのか?

迎合しないスーパーブランドのその姿勢に、エンドユーザー達は共感や
憧れを抱き、
手に入れた時に味わえる優雅さや満足感というものを
琥珀色のシャンパンの泡のささやきのように、
沸々と心地よい感覚を肌で体感出来るのではないだろうか?

バイトするメゾンやデザイナー達を決して否定はしないが、
バイト先はよく考えて欲しいと感じる。

そんな中で本日紹介するのはスーパーブランド“ HERMES ”の
最新コラボ『WHY』だ。

仏高級ブランド HERMES とモナコのヨットメーカーWally社が共同開発し、
水上で生活することをコンセプトにしたスー
パーヨット『WHY』を発表した。完全受注生産。
 
このヨットはHERMES側によるデザインと船舶の最新技術が融合し、(CDT?)
『快適に生活できる水に浮かぶような島』をコンセプトに、
3階建て、長さ58メートル×直径38メート
ル、深さ約39メートルという巨大な島を創ってしまった。(ヤッター!)

25メートルの室内プール、3面のデッキ、36
メートルの“ビーチ”スペースが備わっていて、
生活スペースは3400平米で、3階にある主寝
室の広さは200平方メートル強、内装品は勿論すべてエルメス製。
2階にはゲストルームが5部屋にラウンジなどがあり、12人が生活できる。
また1階にはスパやダイニングルーム、シネマルームがある。
屋根と船舶側面(黒い部分)は太陽光パネルで覆われ、
ディーゼル燃料の使用量を年間約200トン節約できるという、今の時
代感も注入。  

このご時世も見事に跳ね飛ばしてくれるHERMES。
最高に優雅さを提供してくれるHERMESのその姿は、
やっぱりスーパーブランドらしく突き抜けていて気持ちが良い。

サイトを見ているだけでも日常を忘れる優雅なイメージ映像です。どう
ぞシャンパンのお供に!
http://www.why-yachts.com/

紙テープ

はじめてリングに上がった時の記憶は極めて薄い。

控え室に呼び出しがやって来て『よし行けっ』と合図を出された瞬間から
頭の中の記憶が全て飛んでしまった。

試合を重ねる度に緊張がとれ、
最終的にはリング上に飛び交う紙テープの数まで
数えられる程落ち着いたものだった。

自分にとって紙テープというのはやっぱり嬉しいもので、
興奮とは別の『応援されているんだ』『頑張らないとな』という
自覚と感謝が同時に感じ取れ、テンションが上がるものだった。

残念だが最近ではスポーツに限らず、大規模なイベントでの紙テープの投げ入れは、
保安上の理由等により禁止されることが多く、
特別な時に限り許可されるようだ。

さて紙テープにも色々なマナーや裏技がある事を皆さんはご存知だろうか?
選手に怪我をさせないように芯を抜く事はよく知られている。
直接選手に向かって投げない、
投げる際は前に座っている人に、テープや振りかざした手が当たらないように
投げる瞬間だけ通路に出て投げ、終えれば次の人の邪魔にならないように即座に席に戻る。

また、選手やイベントによっては決まった色や組み合わせがあり、
そのルールを守ると、会場に一体感が産まれる。(よく出来ました!みたいな感覚)

裏技は、芯を抜く際、紙テープ全体を縦横に握りつぶしてから芯を抜くと抜き易い。
2本の爪楊枝を束ねたものの間に、芯を抜かれた紙テープの中心の部分の切れ端を挟み込み、
新たにしっかりテープを巻くと上手に巻き付けられる。
*会場のサイズによるが後楽園のようなコンパクトな会場だと、
 1ヶの紙テープを3つくらいに別けると良い。

3等分された紙テープの端(シッポ)の部分を1つに束ね、
手のひらと逆側にシッポが来るように持って投げると綺麗な曲線が描ける。
『出来るだけ高く、リングや会場の中央に向かって投げる』事がポイント。

ところでかなり脱線してしまったが、
今日紹介するのは『evian』と『Paul Smith』のコラボ。

今となっては見慣れた感もある Paul のマルチストライプだが、
まるで紙テープのようにそのフォルムに巻き付いている画は、
意外と新鮮で、美しくも感じた。
マルチストライプの新しい使い方のような気がする。素直に良いね!




Paulをはじめ本国の社長からディレクターまでよく知っているが、
当然だけど彼を取り巻く誰もが、Paulの事を尊敬していて
一方でベビーシッターのように、彼を愛でる環境が厳守されている。

Paul と初めて話した時から約20年程経つが、
今も変わらずその茶目っ気と気遣いの彼の精神はまったく色あせる
事が無い。

彼の身近にいる人々は、常に彼のリングに紙テープを投げ入れ
彼もまた『応援されているんだ』『頑張らないとな』という自覚と
感謝を感じながら
日々生きているんじゃないかな。

魅力的な人物のままでいられるのは、そういう環境があってだと感
じている。